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全く律蔵によるべし。律蔵かければ経論によるべし。南山行事鈔など支那日本の風儀に取用るによし。義浄の奇帰伝等。天竺の風采を知ルによし。但し随分に古徳によるべし。末師によれば弊にわたる
すべて律蔵に基づき行われるべきである。もし律蔵に記載が無く、規定されていない事柄があれば、経蔵や論蔵の所説に随うべきである。『行事鈔』*1など、中国や日本の伝統、礼法を用いても(この場合に関しては)良いだろう。 義浄(ぎじょう)三蔵*2の『南海奇帰内法伝(なんかいききないほうでん)』などは、天竺の佛教の有り様を知るものとして、有益なものである。ただし、(論書などを参照・引用するのだとしたら)なるべく昔の僧侶のものによるべきである。時代が新しい僧侶のものであればあるほど(間違いや曲解が多く含まれる場合が多く)、むしろ弊害となってしまうからである。
*1 『行事鈔[ぎょうじしょう]』…唐の南山大師道宣[どうせん]律師の撰述。『四分律』の注釈書として、絶対的権威あるものとして中国・日本で扱われてきた。→本文に戻る
*2 義浄[ぎじょう]三蔵…中国唐代の僧。玄奘三蔵を慕い、また律儀が本場印度でどのように行われているかを知るために渡天。律儀の実際をつぶさに見て回り詳細な記録を残した。帰国後は数々の経典翻訳事業に参加。→本文に戻る
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